内部障害の診断書 (2025年5月修正)

みなさんは心疾患やがん後遺症などの
内部障害の障害年金の診断書を
見たことがございますか。
必ず一般状態区分表という欄があります。
大体診断書表面真ん中あたりにあります。
《一般状態区分表》
ア 無症状で社会活動ができ、
制限を受けることなく、
発病前と同等にふるまえるもの
イ 軽度の症状があり、肉体労働は
制限を受けるが、歩行、軽労働や
座業はできるもの
例えば、軽い家事、事務など
ウ 歩行や身のまわりのことは
できるが、時に少し介助が必要な
こともあり、軽労働はできないが、
日中の50%以上は起居しているもの
エ 身のまわりのある程度のことは
できるが、しばしば介助が必要で、
日中の50%以上は就床しており、
自力では屋外への外出等が
ほぼ不可能となったもの
オ 身のまわりのこともできず、
常に介助を必要とし、終日就床を
強いられ、活動の範囲がおおむね
ベッド周辺に限られるもの
この一般状態区分が内部障害の
判定において、重要である
ことがわかります。
例えば胸部大動脈解離などで
人工血管挿入の方が障害厚生年金
3級になるにはイかウでなければ
なりませんし、
疾患によっては
認定基準に「一般状態区分がエ
またはウに該当すること」などと
入っているものもたくさんあります。
アである方が請求することはあまりない
と思われますが、人工弁装着(人工血管では無いです)で3級に
なる方に稀にアとつけるお医者もいらっしゃいます。この場合人工弁はイまたはウでなけらばならないということはないので、何とか3級になっていますが、少し心配になります。
「その他の障害の診断書」を使った場合、ウであれば3級以上はなるかなと思えますが、その他検査値なども見て判断されます。
場合によっては2級になることもあるかもしれませんし、逆に障害基礎年金の場合、不支給も多いかもしれません。
イは一応3級の範囲内ですが不支給になる可能性もあると思われます。
当事務所では、イだった場合、他に参考書類などを添付して提出しています。
内疾患やがんの認定は外部障害より厳しいと思われます。
にもかかわらず内疾患やがんの代行された方が請求提出後亡くなっているケースもあります。
死が迫っている病気なのに、内疾患やがんは障害年金は認定されにくい、認定されても3級が多い、認定されるのにもう一度返戻があってADLを問はれるというのは代行していても辛いです。
それでも受給されて、がんの方の治療費の助けになってなっているなら良かったと思います。高額療養費でも補えない自己負担分を一部でもカバーできるのです。