傷病名と診断書用紙

傷病名と診断書用紙

以下は一例です。

症状が現れている部位の診断書を使います。場合によっては同じ病気で複数使うことも
あります。
(例えば脳血管障害の後遺症で肢体の診断書、精神の診断書、言語の診断書)全身衰弱などはその他の診断書を使います。

一つの傷病で2つの診断書を使うこともあります。

第120号の1

緑内障
白内障
ぶどう膜炎
網膜色素変性症
糖尿病性網膜症
黄斑変性症
視神経脊髄炎
眼瞼けいれん

眼の認定基準(令和4年1月1日改正)

1 認定基準
障害の程度 1 級 ・両眼の視力がそれぞれ 0.03 以下のもの
・一眼の視力が 0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの
・ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下かつ I/2視標による両眼中心視野角度が 28 度以下のもの
・自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下かつ両眼中心視野視認点数が 20 点以下のもの
2 級 ・両眼の視力がそれぞれ 0.07 以下のもの
・一眼の視力が 0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの
・ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下かつ I/2視標による両眼中心視野角度が 56 度以下のもの
・自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下かつ両眼中心視野視認点数が 40 点以下のもの
・身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態 であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生 活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3 級・ 両眼の視力がそれぞれ 0.1 以下に減じたもの
・ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下に減 じたもの
・自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下に減じたもの
障害手当金 ・両眼の視力がそれぞれ 0.6 以下に減じたもの
・一眼の視力が 0.1 以下に減じたもの
・両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
・両眼による視野が2分の1以上欠損したもの
・ゴールドマン型視野計による測定の結果、I/2視標に よる両眼中心視野角度が 56 度以下に減じたもの
・自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 100 点以下に減じたもの
・自動視野計による測定の結果、両眼中心視野視認点数が 40 点以下に減じたもの
・両眼の調節機能及び輻輳機能に著しい障害を残すもの 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限 を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

2認定要領
眼の障害は、視力障害、視野障害又はその他の障害に区分する。
(1) 視力障害
ア 視力は、万国式試視力表又はそれと同一の原理に基づく試視力表により測定する。 イ 視標面照度は 500~1,000 ルクス、視力検査室の明るさは 50 ルクス以上で視標面照 度を上回らないこととし、試視力表から5mの距離で視標を判読することによって行 う。
ウ 屈折異常のあるものについては、矯正視力により認定するが、この場合最良視力が 得られる矯正レンズによって得られた視力を測定する。眼内レンズ挿入眼は裸眼と同 様に扱い、屈折異常がある場合は適正に矯正した視力を測定する。
エ 両眼の視力を別々に測定し、良い方の眼の視力と他方の眼の視力とで障害の程度を 認定する。
オ 屈折異常のあるものであっても次のいずれかに該当するものは、裸眼視力により認
定する。
(ア) 矯正が不能のもの
(イ) 矯正により不等像視を生じ、両眼視が困難となることが医学的に認められるもの
(ウ) 最良視力が得られる矯正レンズの装用が困難であると医学的に認められるも の
カ 視力が 0.01 に満たないもののうち、明暗弁のもの又は手動弁のものは視力 0 として 計算し、指数弁のものは 0.01 として計算する。
キ 「両眼の視力がそれぞれ 0.03 以下のもの」とは、視力の良い方の眼の視力が 0.03 以下のものをいう。
ク 「一眼の視力が 0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの」とは、視力の良い方の眼 の視力が 0.04 かつ他方の眼の視力が手動弁以下のものをいう。
ケ 「両眼の視力がそれぞれ 0.07 以下のもの」とは、視力の良い方の眼の視力が 0.07 以下のものをいう。
コ 「一眼の視力が 0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの」とは、視力の良い方の眼 の視力が 0.08 かつ他方の眼の視力が手動弁以下のものをいう。
サ 「両眼の視力がそれぞれ 0.1 以下に減じたもの」とは、視力の良い方の眼の視力 が 0.1 以下のものをいう。
シ 「両眼の視力がそれぞれ 0.6 以下に減じたもの」とは、視力の良い方の眼の視力 が 0.6 以下のものをいう。
ス 「一眼の視力が 0.1 以下に減じたもの」とは、一眼の視力が 0.1 以下のものをい う。
(2) 視野障害
ア 視野は、ゴールドマン型視野計又は自動視野計を用いて測定する。認定は、ゴールド マン型視野計又は自動視野計のどちらか一方の測定結果で行うこととし、両者の測定結果を混在させて認定することはできない。
イ ゴールドマン型視野計を用いる場合は、それぞれ以下によって測定した「周辺視野 角度の和」、「両眼中心視野角度」、「求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、 Ⅰ/2の視標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの」及び「両眼による視野 が2分の1以上欠損したもの」に基づき、認定を行う。なお、傷病名と視野障害の整合 性の確認が必要な場合又はⅠ/4の視標で測定不能の場合は、Ⅴ/4の視標による視野 を確認した上で総合的に認定する。
(ア) 「周辺視野角度の和」とは、Ⅰ/4の視標による8方向(上・内上・内・内下・ 下・外下・外・外上の8方向)の周辺視野角度の和とする。8方向の周辺視野角度 はⅠ/4視標が視認できない部分を除いて算出するものとする。 Ⅰ/4の視標で、周辺にも視野が存在するが中心部の視野と連続しない部分は、 中心部の視野のみで算出する。 Ⅰ/4の視標で、中心 10 度以内に視野が存在しない場合は、周辺視野角度の和 が 80 度以下として取り扱う。 
(イ) 「両眼中心視野角度」とは、以下の手順に基づき算出したものをいう。
a Ⅰ/2の視標による8方向(上・内上・内・内下・下・外下・外・外上の8方向) の中心視野角度の和を左右眼それぞれ求める。8方向の中心視野角度はⅠ/2視 標が視認できない部分を除いて算出するものとする。
b aで求めた左右眼の中心視野角度の和に基づき、次式により、両眼中心視野角 度を計算する(小数点以下は四捨五入し、整数で表す)。 両眼中心視野角度=(3×中心視野角度の和が大きい方の眼の中心視野角度の和 +中心視野角度の和が小さい方の眼の中心視野角度の和) /4
c なお、Ⅰ/2の視標で中心10度以内に視野が存在しない場合は、中心視野角度 の和は0度として取り扱う。
(ウ) 「求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、Ⅰ/2の視標で両眼の視野 がそれぞれ5度以内におさまるもの」とは、求心性視野狭窄又は輪状暗点があるも のについて、Ⅰ/2の視標による視野の面積が、中心5度以内の視野の面積と同程 度におさまるものをいう。なお、その際、面積は厳格に計算しなくてよい。
(エ) 「両眼による視野が2分の1以上欠損したもの」とは、両眼で一点を注視しつつ 測定した視野が、生理的限界の面積の2分の1以上欠損している場合の意味であり、 左右眼それぞれに測定したⅠ/4の視標による視野表を重ね合わせることで、両眼 による視野の面積を得る。その際、面積は厳格に計算しなくてよい。なお、視野の生 理的限界は、左右眼それぞれに上・内上・内・内下60度、下70度、外下80度、外95度、 外上75度である。
ウ 自動視野計を用いる場合は、それぞれ以下によって測定した「両眼開放視認点数」及 び「両眼中心視野視認点数」に基づき、認定を行う。
(ア) 「両眼開放視認点数」とは、視標サイズⅢによる両眼開放エスターマンテスト(図 1)で 120 点測定し、算出したものをいう。
(イ) 「両眼中心視野視認点数」とは、以下の手順に基づき算出したものをいう。
a 視標サイズⅢによる 10-2 プログラム(図2)で中心 10 度以内を2度間隔で 68 点測定し、左右眼それぞれについて感度が 26dB 以上の検査点数を数え、左右眼そ れぞれの中心視野視認点数を求める。なお、dB の計算は、背景輝度 31.5asb で、 視標輝度 10,000asb を 0dB としたスケールで算出する。
b aで求めた左右眼の中心視野視認点数に基づき、次式により、両眼中心視野視 認点数を計算する(小数点以下は四捨五入し、整数で表す)。 両眼中心視野視認点数=(3×中心視野視認点数が多い方の眼の中心視野視認 点数+中心視野視認点数が少ない方の眼の中心視野視 認点数)/4
(図1) (図2)あり。
エ ゴールドマン型視野計では、中心30度内は適宜矯正レンズを使用し、30度外は矯正 レンズを装用せずに測定する。 自動視野計では、10-2プログラムは適宜矯正レンズを使用し、両眼開放エスターマ ンテストは矯正眼鏡を装用せずに実施する。
オ 自動視野計を用いて測定した場合において、認定上信頼性のある測定が困難な場合 は、ゴールドマン型視野計で測定し、その測定結果により認定を行う。
カ ゴールドマン型視野計又は自動視野計の結果は、診断書に添付する。
キ 「身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が 著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度の もの」とは、求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、Ⅰ/2の視標で両眼 の視野がそれぞれ5度以内におさまるものをいう。
ク 「ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4視標による周辺視野角度 の和がそれぞれ 80 度以下に減じたもの」とは、ゴールドマン型視野計による測定の 結果、両眼のI/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下のものをいう。
ケ 「自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下に減じたもの」と は、自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下のものをいう。
コ 「ゴールドマン型視野計による測定の結果、I/2視標による両眼中心視野角度が 56 度以下に減じたもの」とは、ゴールドマン型視野計による測定の結果、I/2視標 による両眼中心視野角度が 56 度以下のものをいう。
サ 「自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 100 点以下に減じたもの」と は、自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 100 点以下のものをいう。
シ 「自動視野計による測定の結果、両眼中心視野視認点数が 40 点以下に減じたもの」 とは、自動視野計による測定の結果、両眼中心視野視認点数が 40 点以下のものをい う。
(3) その他の障害
ア 「まぶたに著しい欠損を残すもの」とは、普通にまぶたを閉じた場合に角膜を完全  に覆い得ない程度のものをいう。
イ 「調節機能及び輻輳機能に著しい障害を残すもの」とは、眼の調節機能及び輻輳機 能の障害のため複視や眼精疲労による頭痛等が生じ、読書等が続けられない程度のものをいう。
ウ 「身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とす る程度の障害を残すもの」とは、次のいずれかに該当する程度のものをいう。 (ア) 「まぶたの運動障害」のうち、眼瞼痙攣等で常時両眼のまぶたに著しい運動障害 を残すことで作業等が続けられない程度のもの (イ) 「眼球の運動障害」のうち、麻痺性斜視で複視が強固のため片眼に眼帯をしない と生活ができないため、労働が制限される程度のもの (ウ) 「瞳孔の障害」のうち、散瞳している状態で瞳孔の対光反射の著しい障害により 羞明(まぶしさ)を訴え、労働に支障をきたす程度のもの
(4) 視力障害、視野障害、まぶたの欠損障害、調節機能障害、輻輳機能障害、まぶたの運動 障害、眼球の運動障害又は瞳孔の障害が併存する場合には、併合認定の取扱いを行う。

第120号の2

メニエール病
感音性難聴
突発性難聴
外傷性鼻科疾患
平衡機能の障害
上下顎欠損
脳血管疾患後遺症
失語症
言語機能の障害

言語障害の代行事例はこちら

聴覚の障害 認定基準

1 認定基準 
障害の程度  1 級 両耳の聴力
レベルが 100 デシベル以上の
もの
2 級 両耳の聴力レベルが 90
デシベル以上のもの 身体の機
能の障害が前各号と同程度以
上と認められる状態であって、
日常生活が著しい制限を受け
るか、 又は日常生活に著しい
制限を加えることを必要と
する程度のもの
 3 級 両耳の聴力が、40 セ
ンチメートル以上では通常
の話声を解することができ
ない程度に減じたもの
障害手当金 一耳の聴力が、
耳殻に接しなければ大声に
よる話を 解することが
できない程度に減じた
もの

2 認定要領
聴覚の障害による障害の
程度は、純音による聴力
レベル値(純音聴力レベ
ル値)及び 語音による聴
力検査値(語音明瞭度)
により認定する。
(1) 聴力レベルは、オー
ジオメータ(JIS 規格又は
これに準ずる標準オージオ
メータ) によって測定す
るものとする。 ただし、
聴覚の障害により障害年金
を受給していない者に対し、
1級に該当する診 断を行う
場合には、オージオメータ
による検査に加えて、聴性
脳幹反応検査等の他覚的聴力
検査又はそれに相当する検査
を実施する。また、その結果
(実施した検査方法 及び検査
所見)を診断書に記載し、記
録データのコピー等を提出
(添付)するものとする。

(2) 聴力レベルのデシベル
値は、話声域すなわち周波数
500、1000、2000 ヘルツに
おける純音の各デシベル値を
a、b、cとした場合、次式
により算出する。
平均純音聴力レベル値
=a+2b+c /4
なお、この算式により得た
値が境界値に近い場合には
a+2b+2c+d /6
 の算式により得た値を参考とする。

a:周波数 500 ヘルツの
音に対する純音聴力レベル値
b:周波数 1000 ヘルツの
音に対する純音聴力レベル値
c:周波数 2000 ヘルツの音
に対する純音聴力レベル値
d:周波数 4000 ヘルツの
音に対する純音聴力レベル値

(3) 最良語音明瞭度の算出
は、次によるものとする。
ア 検査は、録音器又はマイク付
オージオメータにより、通常の
会話の強さで発声し、 オージオ
メータの音量を適当に強めたり、
弱めたりして最も適した状態で
行う。
イ 検査語は、語音弁別能力測定
用語音集により、2秒から3秒
に1語の割合で発声 し、語音
明瞭度を検査する。 なお、
語音聴力表は、「57s式語
表」あるいは「67s式語表」
とする。
ウ 語音明瞭度は、次式により
算出し、語音明瞭度の最も高
い値を最良語音明瞭度 (語音
弁別能)とする。

語音明瞭度=正答語音数 /
検 査 語 数×100(%)

(4) 「身体の機能の障害
が前各号と同程度以上と認
められる状態であって、日
常生活が 著しい制限を受
けるか、又は日常生活に
著しい制限を加えることを
必要とする程度の もの」
とは、両耳の平均純音聴
力レベル値が 80 デシベル
以上で、かつ、最良語音
明瞭度が 30%以下のものを
いう。

(5) 「両耳の聴力が、40 センチ
メートル以上では通常の話声を解
することができない程 度に減じた
もの」とは、次のいずれかに該当
するものをいう。
ア 両耳の平均純音聴力レベル値が
70 デシベル以上のもの
イ 両耳の平均純音聴力レベル値が
50 デシベル以上で、かつ、
最良語音明瞭度が 50%
以下のもの

(6) 「一耳の聴力が、耳殻に
接しなければ大声による話を解
することができない程度に減じ
たもの」とは、一耳の平均純音
聴力レベル値が 80 デシベル
以上のものをいう。

(7) 聴覚の障害により障害年
金を受給していない者の障害の
状態が1級に該当する場合は、
オージオメータによる検査結果
のほか、聴性脳幹反応検査等の
他覚的聴力検査又はそれに
相当する検査結果を把握して、
総合的に認定する。

(8) 聴覚の障害(特に内耳の
傷病による障害)と平衡機能障
害とは、併存することがあるが、
この場合には、併合認定の取扱
いを行う。

第120号の3

上肢・下肢障害
脳血管障害後遺症
脳梗塞後遺症
脳出血後遺症
人工関節、人工骨頭
頚髄損傷
脊髄損傷
脊髄小脳変性症
パーキンソン病
脊柱管狭窄症
頚椎症性脊髄症
筋ジストロフィー
関節リウマチ
脳性麻痺
大頭骨骨頭壊死
繊維筋痛症
多系統萎縮症
ジストニア
筋委縮性側索硬化症(ALS)
脳脊髄液減少症

※認定基準については
別ページをご参照ください。

脳血管障害による後遺症

ご相談で多いものです。後遺症は言語障害や高次脳機能障害の場合もありますが、一番多いのは肢体に影響が出て、肢体の診断書での請求になります。
この場合、6か月固定で多くの場合認められるようですが、もう少しリハビリをして、1年6か月で認定日請求をする場合もあります。
高次脳機能障害は精神の診断書を使いますが、6か月固定とはならず、早くても1年6か月での請求となります。

第120号の4

うつ病
双極性障害(躁うつ病)
統合失調症
気分障害
気分変調症
発達障害
広汎性発達障害
自閉症スペクトラム
アスペルガー症候群
学習障害(LD)
注意欠陥多動性障害(ADHD)
知的障害
中度精神遅滞
てんかん
高次脳機能障害
若年性認知症

※認定基準については
別ページをご参照ください。

第120号の5

気管支喘息
慢性気管支炎
間質性肺炎
慢性呼吸不全
肺結核
じん肺

呼吸器疾患の認定基準

障害の程度  1 級
身体の機能の障害又は長期にわたる
安静を必要とする病状 が前各号と
同程度以上と認められる状態であ
って、日常生 活の用を弁ずること
を不能ならしめる程度のもの

2 級 身体の機能の障害又は長期に
わたる安静を必要とする病状 が
前各号と同程度以上と認められる
状態であって、日常生活が著しい
制限を受けるか、又は日常生活に
著しい制限を 加えることを必要と
する程度のもの
3 級 身体の機能に、労働が制限を
受けるか、又は労働に制限を
加えることを必要とする程度の
障害を有するもの 。

呼吸器疾患による障害の程度は、
自覚症状、他覚所見、検査成績
(胸部X線所見、動 脈血ガス
分析値等)、一般状態、治療及び
病状の経過、年齢、合併症の
有無及び程度、 具体的な日常生活
状況等により総合的に認定する
ものとし、当該疾病の認定の時期
以後 少なくとも 1 年以上の療養を
必要とするものであって、長期に
わたり安静を必要とする 病状が、
日常生活の用を弁ずることを不能
ならしめる程度のものを 1 級に、
日常生活が 著しい制限を受けるか
又は日常生活に著しい制限を加える
ことを必要とする程度のものを
2 級に、また、労働が制限を受けるか
又は労働に制限を加えることを必要と
する程度のものを 3 級に該当するも
のと認定する。

また、呼吸器疾患による障害の認定の
対象は、そのほとんどが慢性呼吸不全に
よるも のであり、特別な取扱いを要する
呼吸器疾患として肺結核・じん肺・
気管支喘息があげられる。

2 認定要領 呼吸器疾患は、肺結核、
じん肺及び呼吸不全に区分する。

A 肺結核
(1) 肺結核による障害の程度は、病状判定
及び機能判定により認定する。

(2) 肺結核の病状による障害の程度は、
自覚症状、他覚所見、検査成績(胸部X線
所見、動脈血ガス分析値等)、排菌状態
(喀痰等の塗抹、培養検査等)、
一般状態、 治療及び病状の経過、年齢、
合併症の有無及び程度、具体的な日常生活
状況等により総合的に認定する。

(3) 病状判定により各等級に相当すると
認められるものを一部例示すると次の
とおりである。
障害の程度 1 級
認定の時期前 6月以内に常時排菌があり、
胸部X線所見が日本結核病学会病型分類
(以下「学会分類」という。)のⅠ型
(広汎空 洞型)又はⅡ型(非広汎空
洞型)、Ⅲ型(不安定非空洞型)で病巣
の拡がりが 3(大)であるもので、
かつ、長期にわたる高度の安静と
常時の介護を必要とするもの
2 級 1 認定の時期前 6 月以内に
排菌がなく、学会分類のⅠ型若しくは
Ⅱ型又はⅢ型で病巣の拡がりが 3(大)
であるもので、かつ、日 常生活が著
しい制限を受けるか又は日常生活に
著しい制限を加え ることを必要と
するもの
2 認定の時期前 6 月以内に排菌があり、
学会分類のⅢ型で病巣の 拡がりが 1(小)
又は 2(中)であるもので、かつ、日常
生活が 著しい制限を受けるか又は日常生
活に著しい制限を加えることを必要と
するもの
3 級 1 認定の時期前 6 月以内に排菌が
なく、学会分類のⅠ型若しくは Ⅱ型又は
Ⅲ型で、積極的な抗結核薬による化学療法
を施行しているもので、かつ、労働が
制限を受けるか、又は労働に制限を加え
ることを必要とするもの
2 認定の時期前6 月以内に排菌があり、
学会分類Ⅳ型であるもので、かつ、
労働が制限を受けるか、
又は労働に制限を加えること
を必要とするもの

(4) 肺結核に他の結核又は他の疾病が合併
している場合は、その合併症の軽重、治療法、
従来の経過等を勘案した上、具体的な日常
生活状況等を考慮するとともに、
第 2「1 障害の程度」及び本節「1 認定基準」
を踏まえて、総合的に認定する。

(5) 肺結核及び肺結核後遺症の機能
判定による障害の程度は、
「C 呼吸不全」の認定要領によって認定する。

(6) 加療による胸郭変形は、それ自体は
認定の対象とならないが、肩関節の運動
障害 を伴う場合には、本章「上肢の障害」
として、その程度に応じて併合認定の
取扱いを行う。

(7) 「抗結核剤による化学療法を施行
しているもの」とは、少なくとも2 剤
以上の抗結核剤により、積極的な化学
療法を施行しているものをいう。

呼吸器疾患認定基準続き

B じん肺
(1) じん肺による障害の程度は、
病状判定及び機能判定により認定
する。
(2) じん肺の病状による障害の
程度は、胸部X線所見、呼吸不全の
程度、合併症の有無及び程度、
具体的な日常生活状況等により
総合的に認定する。
(3) 病状判定により各等級に相当
すると認められるものを一部例示す
ると次のとおりである。

障害の程度 1 級 胸部X線所見が
じん肺法の分類の第 4 型であり、
大陰影の大きさが 1 側の肺野の
1/3 以上のもので、かつ、
長期にわたる高度の安静と常
時の介護を必要とするもの
2 級 胸部X線所見がじん肺法の
分類の第 4 型であり、大陰影の
大きさが 1 側の肺野の 1/3
以上のもので、かつ、日常生
活が著しい制限を受けるか又
は日常生活に著しい制限を
加えることを必要とするもの
3 級 胸部X線所見がじん肺法の
分類の第 3 型のもので、かつ、
労働が制 限を受けるか又は労
働に制限を加えることを必要
とするもの

(4) じん肺の機能判定による
障害の程度は、「C 呼吸不全」
の認定要領によって認定する。

C 呼吸不全
(1) 呼吸不全とは、
原因のいかんを問わず、動脈血
ガス分析値、特に動脈血O2
分圧 と動脈血 CO2 分圧が
異常で、そのために生体が
正常な機能を営み得なくなっ
た状態 をいう。
認定の対象となる病態は、
主に慢性呼吸不全である。
慢性呼吸不全を生じる疾患は、
閉塞性換気障害(肺気腫、
気管支喘息、慢性気管支炎等)
拘束性換気障害(間質性肺炎
肺結核後遺症、じん肺等)、
心血管系異 常、神経・筋疾患、
中枢神経系異常等多岐にわたり、
肺疾患のみが対象疾患ではない。

(2) 呼吸不全の主要症状と
しては、咳、痰、喘鳴、胸痛、
労作時の息切れ等の自覚症状、
チアノーゼ、呼吸促迫、
低酸素血症等の他覚所見がある。

(3) 検査成績としては、
動脈血ガス分析値、予測肺
活量1秒率及び必要に応じて行う
運動負荷肺機能検査等がある。

(4) 動脈血ガス分析値及び
予測肺活量1秒率の異常の
程度を参考として示すと次の
とおりである。
なお、動脈血ガス分析値の
測定は、安静時に行うものと
する。
A表 動脈血ガス分析値
区分 /検 査 項 目/ 単位/ 軽 度 異 常/ 中等度異常 /高度異常
1/ 動脈血 O2分圧 /Torr/ 70~61/ 60~56/ 55 以下
2 動脈血 CO2分圧/ Torr /46~50 /51~59/ 60 以上
(注)病状判定に際しては、
動脈血 O2分圧値を重視する。

B表 予測肺活量1秒率
 検 査 項 目/ 単位 /軽 度 異 常 /中等度異常 /
高 度 異 常 予 測 肺 活 量 1 秒 率/ % /40~31/ 30~21/ 20 以下 

(5) 呼吸不全による障害の
程度を一般状態区分表で示すと
次のとおりである。
一般状態区分表
区 分/ア 無症状で社会活動が
でき、制限を受けることなく、
発病前と同等にふるまえる
もの
イ 軽度の症状があり、肉体労
働は制限を受けるが、歩行、
軽労働や座業は できるもの
例えば、軽い家事、事務など
ウ 歩行や身のまわりのことは
できるが、時に少し介助が
必要なこともあり、 軽労働は
できないが、日中の 50%以上
は起居しているもの
エ 身のまわりのある程度のこ
とはできるが、しばしば介助が
必要で、日中 の 50%以上は
就床しており、自力では屋外へ
の外出等がほぼ不可能とな
ったもの
オ 身のまわりのこともできず、
常に介助を必要とし、終日就床
を強いられ、 活動の範囲がお
おむねベッド周辺に限られる
もの

(6) 呼吸不全による各等級に
相当すると認められるものを
一部例示すると次のとおりである。
障害の程度 1 級 前記(4)のA表及び
B表の検査成績が高度異常を示すも
ので、かつ、 一般状態区分表のオに
該当するもの
2 級 前記(4)のA表及びB表の検査
成績が中等度異常を示すもので、
かつ、 一般状態区分表のエ又は
ウに該当するもの
3 級 前記(4)のA表及びB表の
検査成績が軽度異常を示すもので、
かつ、 一般状態区分表のウ又は
イに該当するもの
なお、呼吸不全の障害の程度の
判定は、A表の動脈血ガス分析値を
優先するが、 その他の検査成績等も
参考とし、認定時の具体的な日常生
活状況等を把握して、総合的に
認定する。

(7) 慢性気管支喘息については、
症状が安定している時期においての
症状の程度、使用する薬剤、酸素
療法の有無、検査所見、具体的な
日常生活状況等を把握して、総合的
に認定することとし、各等級に
相当すると認められるものを一部
例示すると次 のとおりである。
障害の程度/ 障 害 の 状 態
1 級 最大限の薬物療法を行っても
発作強度が大発作となり、無症状の
期間がなく一般状態区分表のオに
該当する場合であって、予測肺活
量 1 秒率が高度異常(測定不能を
含む)、かつ、動脈血ガス分析値が
高度異常で常に在宅酸素療法を
必要とするもの
2 級 呼吸困難を常に認める。
常時とは限らないが、酸素療法を
必要と し、一般状態区分表のエ又
はウに該当する場合であって、
プレドニ ゾロンに換算して 1 日
10 ㎎相当以上の連用、又は 5 ㎎
相当以上の連 用と吸入ステロイド
高用量の連用を必要とするもの
3 級 喘鳴や呼吸困難を週 1 回以上
認める。非継続的なステロイド薬の
使用を必要とする場合があり、一般
状態区分表のウ又はイに該当する
場合であって、吸入ステロイド
中用量以上及び長期管理薬を追加薬
として2剤以上の連用を必要とし、
かつ、短時間作用性吸入β₂刺激薬
頓用を少なくとも週に 1 回以上
必要とするもの
(注1) 上記表中の症状は、的確な
喘息治療を行い、なおも、その症状
を示すものであること。 また、
全国的に見て、喘息の治療が必ずしも
専門医(呼吸器内科等)が行っている
とは限らず、また、必ずしも「喘息予防・
管理ガイドライン 2009(JGL 2009)」
に基づく治療を受けているとは限らない
ことに留意が必要。
(注2) 喘息は疾患の性質上、肺機能
や血液ガスだけで重症度を弁別するこ
とには無 理がある。このため、
臨床症状、治療内容を含めて総合的に
判定する必要があ る。
(注3) 「喘息+肺気腫(COPD)」
あるいは、「喘息+肺線維症」につい
ては、呼吸不全の基準で認定する。

(8) 在宅酸素療法を施行中のものに
ついては、原則として次により取り扱う。
常時(24 時間)の在宅酸素療法を
施行中のもので、かつ、軽易な労働以外の
労働に常に支障がある程度のものは
3 級と認定する。
なお、臨床症状、検査成績及び具体的な
日常生活状況等によっては、さらに上位
等級に認定する。
障害の程度を認定する時期は、在宅酸素
療法を開始した日(初診日から起算して
1 年 6 月を超える場合を除く。)とする。

(9) 原発性肺高血圧症や慢性肺血栓塞
栓症等の肺血管疾患については、前記(4)の
A表 及び認定時の具体的な日常生活状況
等によって、総合的に認定する。

(10)慢性肺疾患により非代償性の肺性
心を生じているものは 3 級と認定する。
なお、治療及び病状の経過、検査成績、
具体的な日常生活状況等によっては、
さらに上位等級に認定する。

(11)慢性肺疾患では、それぞれ個人の
順応や代償という現象があり、また他方
では、 多臓器不全の病状も呈してくる
ことから、呼吸機能検査成績が必ずし
も障害の程度 を示すものとは言えない。

(12)肺疾患に罹患し手術を行い、
その後、呼吸不全を生じたものは、
肺手術と呼吸不 全発生までの期間が
長いものであっても、相当因果関係が
あるものと認められる。

第120号の6‐⑴

心不全
僧帽弁閉鎖不全症
大動脈弁狭窄症
心筋梗塞
ペースメーカー装着
人工弁装着
人工血管
解離性大動脈瘤
拡張型心筋症
ファロー四微症
悪性高血圧

※認定基準については
別ページをご参照ください。

第120号の6‐⑵

慢性腎炎、慢性腎不全
ネフローゼ症候群
慢性糸球体腎炎
IgA腎症 
人工透析
肝硬変
肝がん
糖尿病
糖尿病性合併症

※認定基準については
別ページをご参照ください。

第16節 悪性新生物による障害の認定基準

1 認定基準
悪性新生物による障害については、
次のとおりである。
障害の程度 1 級
身体の機能の障害又は長期に
わたる安静を必要とする病状
が前各号と同程度以上と認め
られる状態であって、日常生
活の用を弁ずることを不能な
らしめる程度のもの
2 級 身体の機能の障害又は
長期にわたる安静を必要と
する病状が前各号と同程度
以上と認められる状態で
あって、日常生活が著しい
制限を受けるか、又は日常
生活に著しい制限を加える
ことを必要とする程度のもの
 3 級 身体の機能に、労働が
制限を受けるか、又は労働に
制限を加えることを必要と
する程度の障害を有するもの

悪性新生物による障害の程度は、
組織所見とその悪性度、
一般検査及び特殊検査、
画像検査等の検査
成績、転移の有無、病状の経
過と治療効果等を参考にして、
具体的な日常生活状況等により、
総合的に認定するものとし、
当該疾病の認定の時期以後
少なくと も1年以上の療養を
必要とするものであって、
長期にわたる安静を必要と
する病状が、 日常生活の用を
弁ずることを不能ならしめる
程度のものを1級に、日常生
活が著しい制限を受けるか
又は日常生活に著しい制限を
加えることを必要とする程度
のものを2級に、 また、労働
が制限を受けるか又は労働に
制限を加えることを必要と
する程度のものを3級に
該当するものと認定する。

2 認定要領
(1) 悪性新生物は、全身の
ほとんどの臓器に発生する
ため、現れる病状は様々で
あり、 それによる障害も様々
である。
(2) 悪性新生物の検査には、
一般検査の他に、組織診断
検査、腫瘍マーカー検査、
超音波検査、X線CT検査、
MRI検査、血管造影検査、
内視鏡検査等がある。
(3) 悪性新生物による
障害は、次のように区分
する。
悪性新生物そのもの(原発
巣、転移巣を含む。)によっ
て生じる局所の障害
悪性新生物そのもの(原発
巣、転移巣を含む。)による
全身の衰弱又は機能 の障害
悪性新生物に対する治療の
効果として起こる全身衰弱又
は機能の障害

(4) 悪性新生物による障害の
程度を一般状態区分表で示すと
次のとおりである。
一般状態区分表 区 分 /一 般 状 態
無症状で社会活動ができ、制限
を受けることなく、発病前と同等
にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は
制限を受けるが、歩行、軽労働や
座業は できるもの例えば、軽い
家事、事務など
歩行や身のまわりのことは
できるが、時に少し介助が必要な
こともあり、 軽労働はできないが、
日中の 50%以上は起居している
もの
身のまわりのある程度のことは
できるが、しばしば介助が必要で、
日中 の 50%以上は就床しており、
自力では屋外への外出等がほぼ不
可能とな ったもの
身のまわりのこともできず、
常に介助を必要とし、終日就床を
強いられ、 活動の範囲がおおむ
ねベッド周辺に限られるもの

(5) 悪性新生物による障害の
程度は、基本的には認定基準に
掲げられている障害の状態を
考慮するものであるが、各等級
に相当すると認められるものを
一部例示すると次のとおりである。
障害の程度/ 障 害 の 状 態
1 級 著しい衰弱又は障害の
ため、一般状態区分表のオに
該当するもの
2 級 衰弱又は障害のため、
一般状態区分表のエ又はウに
該当するもの
3 級 著しい全身倦怠のため、
一般状態区分表のウ又はイに
該当するもの

(6) 悪性新生物そのものによる
か又は悪性新生物に対する治療の
結果として起こる障害の程度は、
本章各節の認定要領により認定
する。

(7) 悪性新生物による障害の
程度の認定例は、(5)に示した
とおりであるが、全身衰弱と
機能障害とを区別して考える
ことは、悪性新生物という疾患の
本質から、本来不自然なことが
多く、認定に当たっては組織所
見とその悪性度、一般検査及び
特殊検査、画 像診断等の検査
成績、転移の有無、病状の経過
と治療効果等を参考とし、認定
時の具体的な日常生活状況等を
把握して、総合的に認定する。

(8) 転移性悪性新生物は、
原発とされるものと組織上一致
するか否か、転移であることを
確認できたものは、相当因果関
係があるものと認められる。

診断書と受診状況等証明書

最初の病院と、診断書を書いてもらう病院が一緒であれば、受診状況等証明書(初診の証明)はいりません。
また、認定日請求をする場合、請求まで間が1年以上離れている場合、認定日当時、現在と2枚診断書が必要になります。
かなり間が空いていて、途中経過が知りたいと審査する側が思えば、場合によってはその間の診断書も提出するよう言われるケースもあるようです。
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